短期の利益を狙うのか、中長期のトレンドフォロー投資なのか
こんにちは。元ディーラーの佐藤です。
本日は「“塩漬け株”を作らないためには」というお話をさせていただきたいのですがちょうど、昨年11月の相場が引き合いに出せそうなので、その当時の状況も踏まえながら解説していきたいと思います。
11/2(金)の日経平均株価は2万2,243.66円で引けました。
週末、金曜日後場のザラ場中に「米大統領が中国との想定される貿易合意の草案作成を指示-関係者」との報を受けて、更に上げ幅が拡大し、結局、556円高で引けました。
※ザラ場(コトバンクより)
→ https://kotobank.jp/word/%E3%82%B6%E3%83%A9%E5%A0%B4-3767
これまでは懸念材料だったものが、少しでも好転すると買い戻しが入る感じですね。やはりトランプ大統領は相場を無視してはいないようです。
ただし、週足投資の考え方では、前週の長い陰線の上値(始値)2万2,374円を上回って引けることが出来なかったので、“下降継続”という判断になります。
まあ、あれだけ大きな急落でしたから、仕方がありません。よく戻した方だと思います。
11/2(金)の終値が反映されたリバーサルチェッカーの更新データは、この急反発の影響で陽転リバーサルが出現した銘柄が多くなりました。
当然ですが、前週までの逆です。
ホントはこんなに一気に戻らずに、ゆっくりリバウンドした方がチャンスを見つけることができたのですが、ダマシが少ない分、週足投資の弱い部分です。
短期の利益を狙うのか、中長期のトレンドフォロー投資なのか、ということなのです。
そもそもの投資スタンス(時間軸)が違うのです。
ダマシは多いが、短期で利益を得たいのか、
判断は遅れるが、中・長期でリスクの低い投資をするか、
ということになります。
ここで重要なのは、
順張り・逆張りの投資スタンスです。
■直近の急落に対するリバウンド狙いの逆張りか
■中長期トレンドの押し目を拾う順張りか
です。
“塩漬け株”を作らないためには
“塩漬け株”を作らないためには
期間を区切って、終値の株価位置という結果で機械的に判断していく必要があります。
「これだけ大きく下げたのだから、少しはリバウンドするだろう」
というような相場観で、仕掛けたものの期待したほど戻らず、元の下降トレンドに戻ってしまっても、保有継続するパターンです。
短期トレードが長期に変わってしまう状態です。
利益になるなら直ぐ売るのですが「実損」は出したくないので、保有継続して値上がりを待つという個人の損得勘定を判断基準にする投資です。
●なぜ、長期トレンドに逆らってはいけないのか。
デイトレなどの短期(目先)投資家が普段見ない時間軸のチャートが週足や月足になります。
目先投資なので、見る必要がないのですが、想定外の株価変動になると、レンジが変わってしまい、そこで初めて仕掛けている株価位置や局面に気付くことになります。
この大きな流れで、現在の株価位置や局面を自分自身で理解していないと、突発的な材料による急落に見舞われた際に冷静な判断ができなくなります。
資金に余裕をもって、十分、下げた水準で仕掛けていれば、冷静に対処できます。
相場状況が落ち着けば、適正株価に徐々に戻っていくことが多いのです。
11月の急反発でも、
・評価損が一気に改善した、
・評価損が評価益になった、
という方はたくさんいらっしゃるでしょう。
余裕を持って下値を拾えた投資家は短期で
・大きな利益を得ることができた
・評価益になった
という方もいます。
結局、いつも相場では同じことが繰り返されていますが、
このような急落相場でチャンスを生かすことができるのは、
資金力があり、リスクを許容できる投資家だけが勝つようにできているのでしょう。
今回も結果論ではありますが、そういった投資家と同じ心理状態で行動していれば・・・ということになります。
しかしながら、マーケットが開いている限り、諦めない限り、チャンスは何度でもあります。株式投資を楽しみましょう。
今日の相場格言 「相場に過去はないが、明日はある」
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