目先の小銭を稼ぐような投機に騙される高齢者
現在、株式投資を行なっている、もしくは、今から始めようとしている人の多くは、給料などの労働による対価や年金受給の他に、何らかの副収入を得たいという理由で取り組んでいる方がほとんどだと思います。
一部には趣味や本業で行なっている人もいるでしょう。
ですが、多くは・・・
・毎月の生活費を補うため(住宅ローンの返済や子供や孫の教育資金、親の介護費用など)
・老後のゆとりある人生を手に入れるため
・親の遺産(相続により、株や金融資産を保有することになった)
・定年退職で時間とお金を持て余している
といった理由で、何とか銀行に寝かせている不効率な資金を効率よく運用したいと考えている人だと思います。
特に定年退職後に時間とお金を持て余している人に多いパターンが、
■FXでスキャルピング(超短期の回転売買で小さな利益を積み上げていく手法)
■株式投資でデイトレード(1日の取引時間中で少し長めの時間軸で回転売買)
といった目先の小銭を稼ぐような所謂、投機に安易に手を出してしまいます。
その多くは期待した成果を得られず、大事な資金を失ってしまいます。
簡単に儲かる錯覚で取り返しがつかなくなる
現在は昔と違い、株式投資もスマートフォン一つあれば、手軽に売買ができる環境ですし、目先の小さな利益を得ようとデイトレードを行なう個人投資家が多いのです。
証券会社が提供する売買ツールで日中の値動きを見ていると、「ここで買っていれば」「あそこで売っていれば」などとリターンイメージを描いてしまい、簡単に儲かるような錯覚に陥ります。
そして、いざ実際に資金を投じて売買してみると「買えば下がり」「売れば上がる」という想定とは全く逆に動くことが多くなります。
個人の売買では個人の欲求で基準を間違える
なぜ、このようなことが起こるかというと、「欲と不安」という感情が「利益と損失」という現実を受けて売買行動に大きく影響しているのです。
個人の欲求が、売買の基準になっているからですね。
前述の
・毎月の生活費を補うため
・老後のゆとりある人生を手に入れるため
などは、株式投資を行なう目的であって、売買の判断基準になってはいけないのです。
多くの個人投資家の「儲けたい」という気持ちは痛いほど分かりますが、この「欲」が投資心理に大きく影響し、冷静な判断ができないのです。
最も大切なことは「儲けたい」という気持ちよりも、どうやったらローリスクな運用ができるか、です。
「願望」より「やり方」です。
株式投資は利回り確定商品ではない
一般的な個人投資家の投資心理は
・毎月○○万円儲けたい
・年利○○%以上の運用益を目指す
・○○倍になるような銘柄の発掘
・勝率○○%の投資法
というように、ほとんど結果を事前に想定したものです。
株式投資は利回り確定商品ではありませんから、ゴール設定してはダメなのです。
相場は個人の願望どおりになることは、ほぼありません。
しかも、良くないのは、評価損益や売買実損益が気になり、自分のポートフォリオを基準に売買の判断をするようになります。
ここが一番の問題です。
多くの投資スクールや専門書などで、
「資金管理やリスク管理が重要である」
と説いていますが、個人のリスク許容度と相場は1ミリも関係ないのです。
根本的に考え方を変えないと、あなたの資産はどんどん目減りしていくだけです。
株式投資の基本の考え方を理解すれば、答えは単純明快なのですけどね。
マーケットが開いている限りチャンスは何度でも訪れます。
自分を信じて、自分で売買の判断できる個人投資家になり、株式投資で人生を豊かにして、周りの人も幸せにしてあげましょう!
今日の相場格言
「大欲は無欲に似たり」
こちらをクリックお願い致します