長期トレンドは簡単に変わらない
こんにちは。元ディーラーの佐藤茂利です。
日本株は割安と言っても、さまざまな基準がありますし、相場というものは、それまでの流れ、仕掛けのタイミングや株価位置、局面が重要ということです。
本日は「株価指標だけで銘柄選択すると失敗する。」ということで、過去の相場を踏まえてお話していきます。
6/21(土)の日経平均株価は2万1,258.64円で引けました。
前日比204.22円安ですが、週足ベースでは上昇継続になります。
前日の米国市場では早期利下げと米中摩擦緩和への期待からNYダウは249ドル高と続伸し、S&P500指数は史上最高値を更新しました。
しかし、日本株については、しっかりしていたのは朝方だけで、その後は上げ下げを繰り返しながらダラダラ下げ幅を拡大する展開。
結局、ほぼ安値圏で引けました。
米国の利下げ観測は、ドル売りにつながりますから、ドル/円相場は円高方向へ向かい、自ずと日経平均も下落するというパターンです。
また、ドル/円の年足チャートも陽線から陰線に変わり、キレイにこれまでの円高トレンドに引き戻された感じです。
やはり長期トレンドというものは簡単に変わらないということなのでしょう。
景気後退期の今がチャンス?
投資の専門家でなくても、チャートを見れば流れ(トレンド)は直ぐにわかりますね。
ちなみに、良いニュースのない日本株ですが、
専門家(ストラテジスト)の注目は大型の高配当利回り株のようです。
▼景気後退期の今こそ投資のチャンス(窪田真之) : NIKKEI STYLE
https://style.nikkei.com/article/DGXMZO46184210X10C19A6000000
この記事の中で微妙なのは「景気後退期の後半は絶好の買い場」と言っている部分です。
この“後半”の部分が「どこなのかは時間が経過しないと分からない」結果論ということです。
後になって、「あそこが買い場だった」と言っても遅い、ということになります。
まあ、景気循環を予想して当てるのは至難の技で「予想が外れることもあり得ます」と正直に言っている分、良心的かもしれません。
株式投資では、バリュー(割安)株と言われる銘柄を買い推奨することが一般的ですが、
仕掛けのタイミングを間違えると残念な結果になることが多くなります。
▼バリュー株
https://www.ifinance.ne.jp/glossary/stock/sto120.html
配当利回りと株価の真実
財務内容や収益力が良好で配当利回りが高い銘柄は、安心感をもって資金投入できるのですが、
株価は期待とは逆に動いてしまいます。
配当利回りの高い銘柄はたくさんありますし、特にこのレポートに載っている銘柄は一流企業なのですが、現在、株価が低迷しているのには意味があるのでしょう。
割安な株価位置に放置されているということは、それが市場参加者の現在の評価ということです。
最後に「気をつけるべきは、配当利回りは確定利回りではないことです。」と注意を促していますね。
投資対象としての候補ではあるけれど、確実に儲かるわけではないということを付け加えています。^^;
株価指標だけで判断しても、期待した結果にならないことも多々あると言いたいのでしょう。
日本株は割安と言っても、さまざまな基準がありますし、
相場というものは、それまでの流れ、仕掛けのタイミングや株価位置、局面が重要ということです。
マーケットが開いている限り、
チャンスは何度もエンドレスに訪れます。
あなたの資産が今後も堅実に増えていくことをお祈りいたします。
今日の相場格言 「株の高利回りはアバタもエクボ」
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