数字のマジック。
こんにちは。元ディーラーの佐藤です。
今回は、「平均」について私なりの考えをお話します。
少し聞き慣れない言葉も出てくるかもしれませんが、そこは検索したり、質問事項としてメモをしたりして、なんとかついてきて下さいね!^^
さて、あなたが既に個人投資家であるならば、
・ダウ平均株価
・日経平均株価
・○○日移動平均
といった「平均」を基準にした相場解説を目にしたことがあると思います。
インターネットが普及した今では、様々な情報を簡単に手に入れられるので、意外とこうした相場解説を参考に取引することも一般的になりました。
プロでも、一般投資家でも、テクニカル分析を基本に売買の判断をしている投資家は多いと思います。
私自身もテクニカルは大好きですよ(笑)
証券ディーラー時代はチャートをベースに、様々なインジケータを駆使して売買していました。
しかし、最終的に利益になっていたのは、それら古くからあるテクニカル指標ではなく、「値動きのクセ」に気づくことでした。
大衆が知っている指標では、皆が同じ答えを想定しているので・・・
すでに想定外が起こる条件が整っているのです。
この意味が、わかるでしょうか?
本当に、この言葉の意味が知りたいのであれば、もし分からないというのであれば私のメールマガジンを購読しておくと良いでしょう。
では、前置きはこのくらいにして、本題に入ります。
移動平均線というのは遅い??
テクニカルの基本とも言える「移動平均線」について、先行指標のような相場解説を聞くことがありますが、これは遅行指標です。
移動平均線とは?
過去の一定期間の株価(終値を用いることが多い)の平均値を時系列で線状に表記したものでテクニカル分析の最も基本的な考え方の一つです。
移動平均線を利用したテクニカルチャートに移動平均エンベロープ、MACD、ボリンジャーバンド、一目均衡表などがあります。日足の場合は、5日、25日、75日・週足の場合は13週、26週、52週(39週)といった係数が伝統的によく用いられます。
終値を平均しているので遅れるのは当たり前で、、、
GC(ゴールデンクロス)やDC(デッドクロス)などは時間軸の長短線の交差をサインとするので、さらに遅くなります。
しかも、時間軸を短くすればする程、フェイク(ダマシ)が多くなります。
デイトレーダーの皆さんは「5分足」や「10分足」などの極めて短い時間軸の移動平均にダマされた経験が多いのではないかと思います。
文明の利器の弊害ですね。
システムの進歩と共にリアルタイムの状況変化が数値化されチャートに現れるので、当たり前かのようにそれを基準に売買の判断をしてしまいます。
しかし通常、終値は板寄せ方式により株価が決まるので、分や時間毎の区切りは終値ではありません。
そのタイミングで売買された、ほんの一部の売買では説得力に欠けるのですね。
フェイクが多くなるハズです。
加えて言うと、、、
高値や安値なども同様で、板寄せ時や節目などでない限り、「ほんの一部」の売買しかない株価を基準にしているようなインジケーターは過信しない方がいいでしょう。
HFT(高頻度取引)などのアルゴリズム売買が横行している環境では特にストップロスなどの勢いで付くことが多いので短期の目標値程度にしか使えないでしょう。
ちなみに移動平均線は使い方があります。
移動平均線の正しい使い方とは??
一般的な使い方はサポートやレジスタンスとして見ている方が多いと思いますが、実践的な使い方というのは、実はかなり違います。
移動平均線に関しては、自分で方眼紙に書いてみると解りやすいのですが、その話はまた別の機会にしましょう。
テクニカル指標は使い方次第なのです。
日本株全体の動きを表している、アレ。
また、個人投資家のほとんどが基準にしている日経平均株価は「単純平均」です。
相場解説などに使われることが多いので基準にしてしまいがちですが、投資信託などで運用の目安としているベンチマークの基本は、実は・・・
「東証株価指数(TOPIX)」です。
こちらは簡単にいうと加重平均ですから、どちらかと言えばTOPIXの方が日本株全体の動きを表していると言えます。
日経平均は指数というより、各業種の代表銘柄ユニットの単純平均ですね。
派生商品の売買の影響を受けやすいので、余計に基準にすべきものではないと思います。
日経225先物は派生商品ですから個別銘柄と同じ扱いですが、ヘッジや裁定取引などの影響も受けますし、市場参加者の多い商品なので流れを読みづらいのです。
個別の上場銘柄の方が発行済株式数など透明性があるので、素直な動きになることが多いのです。
再現性という意味では個別銘柄の方が、確度の高いトレードになるのです。
いかがでしょうか?
もしかすると、今回の内容というのは、個人投資家さんにとっては、衝撃的な内容が含まれている記事になったかもしれません。
特に…移動平均線を目安にした取引をしている方には。ですが、これが事実であり、疑いようのない真実ですから。
あなたも株式投資で週末副業を行い、豊かな人生を謳歌しましょう。
※参考チャート(エンジャパン:4849)
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