トレンド反転を狙う投資法
こんにちは。元ディーラーの佐藤茂利です。
突発的な材料はどんな投資法でも避けることは出来ません。
ですから、常に上値を追いかけず、トレンド反転の初動というローリスクな局面を狙うことが大切なのです。
本日は「トレンド反転の初動を狙う。」ということで、過去の相場を踏まえてお話していきます。
7/12(金)の日経平均株価は2万1,685.90円で引けました。
週の始値は2万1,665.79円、週末の終値は2万1,685.90円で、終わってみれば約20円しか差がありません。
ほとんど膠着状態と言えます。
ですが、週足チャートを確認していただくと判るとおり、週足終値ベースでは60円安ですが、
陽線が続いており、トレンドは「上昇継続」となっています。この前日のNYダウは過去最高値を更新し、2万7,000ドルを超えて取引を終えました。
米連邦準備理事会(FRB)の利下げ期待が高まりから、株高となっているのですが、日本株は上値の重い展開が続いています。
米国金利低下 → ドル安/円高 → 輸出関連株安 → 日経平均安
といった構図であるという解説になっています。
米国株と日本株の関係
NYダウの上昇 = 日本株も連れ高
というイメージで相場を見ている投資家はなかなか想定どおりの結果になっていないでしょうね。
但し、米国株がこの上昇の反動安となる場面では一緒になって下げることになるのでしょう。
これがマーケット心理ということです。
まあ、いつも言っているとおり、日経平均を売買しているわけではないので、個別銘柄ごとに見ていくしかないのでしょう。
その個別銘柄ですが、いろいろ話題はありました。
『カルナバイオ(4572)』
CDC7キナーゼ阻害薬で日本特許査定を受領という材料で急騰していたのですが、
7/11(木)にいちよし証券が目標株価を1800円→4500円に引き上げて、さらに上昇に拍車が掛かっていました。
▼日系中堅証券、レーティング強気継続。
目標株価引き上げ、4,500円。
https://kabuyoho.ifis.co.jp/index.php?action=tp1&sa=consNewsDetail&nid=4572_20190711_rep_20190711_140502_1
これがバイオベンチャーの魅力なのですね。
多くの個人投資家が赤字会社のバイオベンチャー株に急騰の期待をして大事な資産を投入するわけがわかります。
そして、その直後がこれです。
↓
▼行使価額修正条項付第18回新株予約権を発行
https://www.carnabio.com/output/irlibrary/597_ja.pdf
株価は急反落してストップ安となりました。
増資の発表なので、所謂、既存株主には何のメリットもない希薄化というやつです。
基本的に増資発表前は株価を安定させなければならないので、いちよし証券のアナリストはこの材料を知らなかったでしょうから非はないでしょう。
上値追いのリスクと対策
一夜にして残念な結果になった個人投資家はたくさんいるでしょうが、
すでに大きく上昇している銘柄の上値を追いかけて仕掛けるとこういったことに遭うということです。
上げの初動(安い水準)で仕掛けていれば、未だに大きな評価益のはずですから。その前はサンバイオ(4592)でしたね。
この日はIMAGICA GROUP(6879)も同様の増資を発表して急反落(ストップ安)しています。
▼第三者割当による行使価額修正条項付第3回及び第4回新株予約権の発行に関するお知らせ
https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS07313/c326477d/3413/4a48/9191/eb3f2ef2c3d0/140120190711470205.pdf
発表前まではいい感じに上昇トレンドが継続していましたから、保有していた投資家からすれば、納得行いかないですね。
まあ、こういった突発的な材料はどんな投資法でも避けることは出来ません。
ですから、常に上値を追いかけず、トレンド反転の初動というローリスクな局面を狙うことが大切なのです。
マーケットが開いている限り、チャンスは何度もエンドレスに訪れます。
あなたの資産が今後も堅実に増えていくことをお祈りいたします。
今日の相場格言 「噂で買って事実で売れ」
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