【新紙幣へ!】キャッシュレス社会と紙幣刷新。

下落を期待する市場参加者たち

こんにちは。元ディーラーの佐藤です。

4/10(水)の日経平均株価は2万1,687.57円で引けました。

 

NYダウが190ドル安となったことを受けて、朝方は安く始まりましたが、そこからはジリジリ切り返し、結局、大引けでは本日の高値で引けました。

やはり「下落予想」といいますか、下落を期待している市場参加者が多いと、なかなか下がらないものなのでしょう。

 

NYダウの下落要因は米国と欧州連合(EU)の貿易摩擦激化と、国際通貨基金(IMF)が世界経済見通しを下方修正したことで、軟調になったという解説になっています。

少し前は、、、米中の貿易摩擦が進展したので、株価が上昇したという解説だったような・・・。

 

予想するだけ無駄、ということを強く感じます。

昨日(4/9)は、紙幣刷新が発表されました。

 

ちょっと驚いたと同時に、「何故?」と思いませんでしたか?

キャッシュレス社会に移行しているタイミングで新紙幣を刷る必要性はなく、ムダではないかと。

 

日本は後進国?

しかし、少し調べてみたのですが、世界的に見て日本は“キャッシュレス後進国”なのだそうです。

キャッシュレス化先進国上位は金融危機を発端に犯罪対策としても推進してきたスウェーデン、クレジットカード利用促進を遂げた韓国、スマートフォン決済が爆発的に広がっている中国だそうです。

日本やドイツは下位のようですが、治安が良く、自国通貨に信用・信頼があるからなのでしょう。

 

日本政府は足元で2割程度に留まるキャッシュレス決済の比率を2025年までに4割くらいに高める目標を掲げているようですが、なかなか思うように進まないので、今回の紙幣刷新に踏み切ったのではないか?

という見方があります。

確かにタンス預金を引っ張り出すには良い方法かもしれません。

 

1万円札の発行高は日銀による異次元緩和の影響もあり、100兆円近くにまで増えているそうです。

その何割かがタンス預金になってしまっているので、何とかしたいのでしょうね。^^;

 

また、消費税増税に伴うポイント還元もキャッシュレス決済が対象なので、現金払いができないお店が増えてくるものと思います。

最近、都内でもメガバンクの支店が統廃合され、ATMの設置場所も減ってきているのを実感しています。

 

今回の紙幣刷新はあくまでも最新の偽造防止策と言っているようですが、世界的にも偽造しづらい技術を使った日本の紙幣に対してさらに力を入れることはないようにも思います。

やはりキャッシュレス社会の早急な構築が目的なのでしょう。

 

新紙幣へ

新紙幣への切り替えは2024年度上期ということで、約5年の猶予期間があるのですが、自動販売機などの設定やシステムの改修などの経済効果は限定的とも言われています。

しかし、株式市場では、この紙幣一新の報で関連銘柄が“一時的”に急騰しました。

 

この特需で業績に好影響となるとの見方からストップ高になる銘柄もありましたが、直ぐにメッキは剥がれたようです。

この株価動向を見ると、またまた「ジャンピングキャッチ」で評価損を抱えてしまった目先投資家がいそうですね。^^;

 

▼主な関連銘柄一覧〔日経QUICKニュースより〕

・小森(6349) 印刷機械大手。国内紙幣印刷機は独占。

・日金銭(6418) 紙幣識別機大手。米国の貨幣識別機でトップ。

・高見サイ(6424) 券売機大手。交通・紙幣など柱。

・グローリー(6457) 現金の払い戻し機製造。金融機関向けに強み。

・富士電機(6504) 自動販売機大手。

・東芝テック(6588) POS(販売時点情報管理)レジ最大手。

・OKI(6703) ATMで高いシェア。

・ムサシ(7521) 選挙・金融システム。投票用紙分類・計数機器で圧倒的シェア。

 

キャッシュレス社会に移行する流れではとても魅力的には思えませんが、上がれば買いたくなる心理なのでしょう。

まあ、そこにチャンスがあると判断して行動したのですから、すべて自己責任です。

 

冷静に空売りして、直ぐに買い戻した投資家は、おめでとうございます。

これも相場です。

 

マーケットが開いている限り、チャンスはエンドレスに訪れます。

自分を信じて、自分で売買の判断できる個人投資家になり、株式投資で心が豊かになる人生にしましょう!

 

今日の相場格言
「飛びつく魚は釣られる」



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