本質はギャンブルが好きな日本人
個人投資家は“逆張り”が好きです。
日本人は特にバブル崩壊を経験しているので、急騰後の反動安を狙ったトレードイメージでしょう。
特に急騰している相場では、必ず信用売り残が増える傾向があります。
こんにちは。元ディーラーの佐藤です。
2012年11月にアベノミクス相場が始まり、日経平均はスタートの8,000円台半ばから、1ヶ月足らずで年末には10,000円を超えました。
当初、個人投資家としては安倍政権に対して、そんなに期待していなかったのでしょう。
日本株に対しては“儲からない市場”という常にネガティブなイメージだったのではないでしょうか。
結果的には正解でも・・・
当時、私は投資助言会社に在籍していたので、個人投資家さんから相談を受けていました。
「カラ売りした建玉で評価損が膨らんでしまいどうしたらいいか」と。
恐らくは、過去の経験則で、急騰すると直ぐ下がるのが日本の株式市場のパターンだったので、逆張り指標を基に安易にカラ売りを仕掛けてしまったのでしょう。
上昇相場に逆らって、売り向かってしまったワケです。
「潔く負けを認めて楽になった方がいいのではないでしょうか」
というアドバイスしかできませんでした。
結局、その後も上昇し続けた日経平均は16,000円近くまで一気に上昇しましたから、そこで手仕舞いして結果的には正解だったことになります。
逆張りの良くないポイント
逆張り指標の良くないところは、“確率論”であることです。
値動きにまだ勢いがあり、反転するような兆候がないにも拘らず、機械的に算出した数値が行き過ぎを示しているので、そろそろ止まるという判断になってしまいます。
値動きを無視していると、想定外の損失を被ることになるのです。
日経平均は直近の安い水準から、約1,200円程度反発して、20,000円を超えています。
短期の逆張り指標的には買われ過ぎになるのでしょう。
ですが、株価は落ちる気配がなく、追加の経済対策など、株価を押し上げる材料が出てきているようです。
新たな材料が出てしまっては、テクニカル分析など役に立ちません。
相場とはそういうものなのです。
テクニカルを過信しすぎる個人投資家
多くの投資家はテクニカル分析が好きです。
売買の判断をするために、何か基準となる指標が欲しいのです。
ですが、テクニカルを過信すると、残念な結果になることが多いのです。
株価を加工し、過去の経験則を当て嵌めて、答えを導き出そうとしますが、相場に正解などないのです。
あるとすれば・・・
売買の結果が利益であれば、どんなやり方でもすべて正解。
以前にも言っていますが、結局は時間の経過で過去と現在を比較した、結果論でしかないのです。
リスク回避で行動した目先の判断が正しいとしても、その後の結果次第では間違った判断になってしまいます。
現在の状況をテクニカル的に言うと、日経平均が200日移動平均線を割ったところで損切りを行なったり、カラ売りを仕掛けた投資家は後悔のトレードになっています。
日足や週足での逆張り指標はボトム圏だったので、逆張りならば買いという判断になるのでしょうが、カラ売り比率がピークになっていたことを考えると、かなり北朝鮮リスクに対する不安があったのでしょう。
“情報に翻弄された結果”です。
やはり情報や知識は必要最低限でいいのです。
情報や知識を重要視して売買の判断をしているのでしたら、もっと個別の値動きを観察した方がいいですね。
自分を信じて、自分で売買の判断できる個人投資家になり、株式投資で人生を豊かにして、周りの人も幸せにしてあげましょう!
今日の相場格言
「割安に買いなく、割高に売りなし」
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