株式投資は博打ではない。
こんにちは。元ディーラーの佐藤です。
今日は未だに…というよりも、博打をしている人をつい最近目にしたので、
そのことについてお話したいと思います。
世の中には、
「株式投資で一発当ててやろう」
という意気込みで、運用資金のすべてを投入し、丁半博打のような投資をする個人投資家がいます。
無謀極まりないのですが、その多くは残念な結果になります。
特に
「仕手筋の介入」
「特定ファンドが・・・」
「大化けテンバガー(10倍株)有力候補」
などの情報を基に、大きな期待に胸膨らませて、大事な資産をリスクに晒します。
そして、大きな後悔と共に大事な資産を失います。
その一発勝負の度胸は買いますが、儲かるイメージばかりが先行し、“リスクの部分”はほとんど考えないのでしょうね。
いや、考えてはいたが、いざ、想定外の展開になると、
冷静な判断ができず、損切りを躊躇します。
心理的な「欲との戦い」になります。
最終的には自己責任の部分なのですが、
そもそも銘柄選定や売買の判断、資金配分や投資期間など、
基本の投資方針が明確になっていない状態で実行してしまったことが“そもそもの敗因”です。
未来に起こることは誰にも予知できませんし、予想・予測は当たりません。
ほとんどの投資家は想定外の結果になってから、「どうしよう・・・」と考えることになるので、常に迷うことになります。
時間軸を区切って、
「こうなったら売る」
「こうなったら保有継続」
「こうなったら買う」
などを事前に決めておけば迷うことはないのですが、その判断基準が他力によるものでは、常に迷うのも当然でしょう。
騰がると思って買って(保有して)いた株が、想定外の急落に遭った時に対処する売買手法の一つに、
“ナンピン(難平)買い”
というのがあります。
下落後、さらに買い増しをして平均取得価格を下げることで、
損益分岐点が低くなり、反発した時の損失を減らしたり、利益になりやすくなります。
しかし、「下手な難平(ナンピン)、素寒貧(スカンピン)」ともいうように
致命傷になることが多いです。
このナンピンの入れ方が重要なのですね。
一般的なナンピンの入れ方は、買いコストを下げることだけを基本にしているので、下落幅や下落率を基準に機械的に行ないます。
「計画的な買い下がり」という感じで、テクニカル分析を使って、机上の計算で出したポイントで行ないます。
これが失敗の原因です。
トレンドに逆らっているのですから、どこまで下げるか分からず常に逆張り状態なわけです。
運良く、反発したとしても、それは単なるリバウンドであって、投資家個人の損益分岐点まで戻るとは限らないのです。
では、どうしたらいいか?
ということになるのですが、
トレンド変換を示唆する動きまで待つ
ナンピン買いは、ただ「コストを下げればいい」ということではありません。
トレンドに逆らってはいけないのです。
ナンピンを行なうためには、まず資金に余裕があることが大前提ですし、最初から想定した上で分割売買で資金配分することです。
特に信用取引でリスクを増幅させるレバレッジ投資はお勧めしません。
株式投資は博打(ギャンブル)ではないので、最初から運用資金を目いっぱい投入するようなハイリスクハイリターンを狙う投資しないことです。
また、業績などの背景がないにも拘らず、未知の夢に対する期待だけで急騰する銘柄に魅力を感じ、資金投入する投資も同じです。
それは投資(investment)ではなく、投機(Speculation)です。
あなたの資産運用は
運が良ければ・・・
というような「運だめし投資」になっていませんか?
これからの人生をよりゆとりある充実したものにするために株式投資は堅実に行ないましょう!
今日の相場格言
「下手な難平(ナンピン)素寒貧(スカンピン)」
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