【個別銘柄に注目】日経平均の個別株寄与度。

4月、GW前の相場の話

 

こんにちは。元ディーラーの佐藤です。

本日は、日経平均とすべての日本株が“同様の動きになっているかのような印象”を受ける方が多い

という一方で、「個別銘柄には個別の動きがある」ということを解説するために

4月の相場を元に解説していきたいと思います。

 

 

4/17(水)の日経平均株価は2万2,277.97円で引けました。

日足ベースでは注目ポイント(上値抵抗)とされていた200日移動平均線を越えてきており、

NYダウや上海総合指数に遅ればせながら、“やっと”という印象です。

ただし、ここで注意していただきたいのは、200日移動平均線を越えてきたのは日経平均だけであって、

TOPIXやマザーズ、JASDAQ指数は未だに200日線以下で推移しているということです。

 

恐らくですが、日経平均やNYダウが調子良く上昇しても、みなさんの保有銘柄は同じように上昇していないのではないでしょうか?

期待とは違う動きとなっている自分の保有株を見て、「選んだ銘柄を間違ったのだ」と、自分自身を責める・・・

そんなことはないですから、安心してください。

個別銘柄には個別の動きがあるということ

 

前から申し上げているとおり、日経平均と個別銘柄は別ですし、

「日本株全体の状態を示す指数ではない」

ということです。

 

例えば、TOPIXというのは、東証一部に上場している全銘柄(約2,140社)の合計時価総額を対象としているのに対し、

日経平均株価は日本経済新聞社が東証一部に上場している企業から、

独自の基準で選んだ225銘柄の株価の単純平均を基準にしています。※除数修正あり。

この225銘柄は一応、日本を代表する大手企業なのですが、

特に・・・

『ファーストリテイリング(9983)』
『ソフトバンクG(9984)』

などの値がさ株の株価変動が日経平均に対して寄与度が大きくなります。

 

TOPIXに対して、日経平均のパフォーマンスが良いのは、

こういった一部の銘柄の株価上昇の影響が大きく、市場全体の動きを反映しているとは言えないのですね。

▼TOPIX(東証株価指数)
https://www.jpx.co.jp/markets/indices/topix/index.html

 

投資業界関係者やメディアが日経平均を基準に株式市場の解説するので、

まるで日経平均とすべての日本株が“同様の動きになっているかのような印象”になってしまうのです。

 

以前に私が「日経平均と個別銘柄は別です」と解説したところ、

「木を見て森を見ず」と言って、嘲笑される方がいましたが、森(日経平均)を見ていないわけではありません。

「個別銘柄には個別の動きがある」

と言っているだけです。

株価はすべての市場参加者の売買が決めた方向性

日経平均と他の指数では、

これだけ違いがあることが誰の目にもわかるのですから、みなさんも一般的な情報に惑わされない方がいいと思います。

日経平均が上昇していると、日本の景気も良くなっているような印象ですが、それを実感している国民は少ないでしょう。

それと一緒です。^^;

 

国際通貨基金(IMF)が世界経済見通しを下方修正している状況で、株価だけが上昇していることを専門家も説明できないのではないでしょうか。

相場とはこういうものなのです。

専門的な知識や情報、分析を駆使しても、予想どおり、計算どおりにはならないのです。

であれば、「予想・予測」をするのではなく、「結果」で判断していくことが、

“トレンドに逆らわない投資”ということになります。

 

株価はすべての市場参加者の売買が決めた方向性なのです。

そのトレンドの転換点に気付くことが大切です。

エンドレスに続くチャンスを見つけて株式投資を愉しみましょう!

今日の相場格言
「幽霊と相場は淋しい方に出る」


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