【株のスタンス?】情報や知識、経験が弊害となることが多い。

チャンスを活かす人と活かせない人の違い?

こんにちは。元ディーラーの佐藤です。

また2019年の年初の話になってしまいますが、1/16(水)の日経平均株価は2万0,442.75円で引けました。

昨年のクリスマス後に1万9,000円を割れていた水準からすでに『1,500円以上のリバウンド』をしています。

 

では、このリバウンド局面で、

“上手に乗れた投資家”
“チャンスを生かせなかった投資家”

それぞれの違いは何でしょう?

資金量であったり、運用状況などの投資家個人の心理的な部分が大きいのでしょう。

昨年の急落で損切りを余儀なくされた投資家は、現在のような先行きの不透明な状況では「更なるリスクを負いたくない」という心理になります。

これ以上、損失を被りたくないのです。

 

また、運用資金目いっぱい投資して、大きな評価損を抱え、塩漬け株となってしまっている投資家は、新たな仕掛けをすることが出来ず、ただ評価損の減少を期待するのみとなってしまいます。

逆に余裕資金でトレードしていた投資家はこういった急落をチャンスと受け止め、躊躇なく「新規買い」という行動を取ることができます。

 

これは資金的・心理的な余裕があるから「チャンスである」という冷静な判断(行動)ができるのです。

情報に左右されやすい心理

特に実現損益の状況や評価損益の増減など、実際の相場ではなく、自分の置かれている投資環境を基準に判断している投資家は、いろいろなものに影響されやすくなります。

専門家や業界関係者の相場解説や今後の見通しなどの情報を見聞きしてしまうと、投資心理に大きな影響を受けてしまうのです。

例えば、

「著名投資家が買っている銘柄」
「アナリストなどの専門家の分析結果」

などを知ってしまうと、少なからず、その情報にバイアスが掛かってしまう。

私(佐藤)が

「注目している、買いました、売りました」

と銘柄をあげて、この通信に書けば、それが判断材料になることもあるでしょう。※そのためできる限り、記載しないように注意しています。

 

ほとんどの投資家が“他力投資”なのです。

 

しかし、それらがすべて正しいとは限りませんし、投資スタンス(資金量や時間軸など)が違えば、判断する基準が違ってきます。

情報や知識、経験値においても言えることです。

好業績や将来の成長を信じて購入した銘柄が期待した株価上昇とはならず、逆に下落しているのに損切りができない状態。

テクニカル分析で移動平均線がGC(ゴールデンクロス)したから買ったのに、株価はどんどん下がって行く状態。

一度、信じた情報や知識、過去の経験が邪魔をして、なかなか受け入れることができないのです。

 

『テクニカルでは買いサインだが、アナリスト評価が悪い銘柄の場合、どちらを優先したら良いかわからない。』
『株価指標は割高の数値になっているが、今後も期待できる大きな材料がある。』
『過去の経験則では大きなチャンスだが、NYダウや日経平均がまた暴落するかもしれないから仕掛けづらい。』

・・・

こういった実際の株価と判断材料のギャップにより、仕掛けや手仕舞いを躊躇してしまうのです。

 

必要だと思っている情報や知識、経験が、逆に迷いを生じさせてしまい、チャンスを逃し、リスクを増幅させることもあるのです。

投資スタンスを明確にしたら、忠実に実行するだけ。

今回のような年初の急落時の局面では、リバウンド狙いで目先の利益を狙うのであれば、大きく急落している銘柄を選べばいいのですし、長期トレンドが上昇中のチャートでもいいです。

中長期スタンスで考えるのでしたら、アナリスト評価などを上手に利用して、目先の値動きで判断せずにその水準という大きな流れを重要視すればいいのです。

 

ポイントは、それまでの流れ、株価位置、局面を確認した上で仕掛ける前に自分自身の投資スタンスを、“個別銘柄ごとに明確にする”ことです。

・なぜ、買う(売る)のか?
・どの時間軸を基準にするのか?
・リスク許容度(ロスカットポイント)
・手仕舞いする基準は?

こういったことを初めから明確にした上で仕掛けます。

半年・1年先を見て仕掛けている場合、評価損で保有継続していてもそれは「塩漬け株」と言いません。

しかし、目先(短期)投資だったが、期待どおりにならず、損切りもできなくて、仕方なく評価損のまま保有しているのは、「塩漬け株」と言うのでしょう。

 

もう一度言います。

投資スタンスが違えば、判断基準も違ってきます。

自分自身の投資スタンスを明確にして、それを忠実に実行するのです。

 

未来に起こることなど、誰にも予知できません。

当局の経済政策や金融政策をピッタリ当てることは出来ませんし、今後の為替相場が円高/ドル安になれば、輸出企業の業績見通しが下方修正される可能性が高くなります。

これは日経平均に加え、輸出企業の株価に直接影響する要因ですが、逆もあり得るのが相場です。

 

そういったエンドレスに続く相場環境の変化を当てることは難しく、有料情報、ファンダメンタル分析、テクニカル分析、過去の経験、、、

こういったものを駆使したプロの運用でも、相場で100%利益になることはありません。

 

だから、「予想・予測」するのではなく、「結果」で判断していくしかないのです。

 

マーケットが開いている限り、チャンスは何度でもあります。

株式投資を愉しみましょう!

 

今日の相場格言
「相場のことは相場に聞け」


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