【不安と安心と】常に翻弄される投資家心理。

上値の重い展開

こんにちは。元ディーラーの佐藤です。

専門家の相場解説や予想・予測情報に翻弄される市場参加者の投資行動が、
相場を形成することになります。「大衆と同じ行動では儲からない」ということです。

本日は「常に翻弄される投資家心理。」ということで、過去の相場を踏まえてお話していきます。

6/12(水)の日経平均株価は2万1,129.72円で引けました。

日足ベースではまだ、5月の下落に対するリバウンド局面が続いているようですが、業績の伴わない銘柄は勢いが継続せず、上値の重い展開になっているようです。

直近のマーケットでは、週末(6/14)に予定されている令和になって最初の「メジャーSQ(特別清算指数)」に注目が集まっていますが、

個人投資家でこのイベントに注目している人はほとんどいないでしょう。

▼特別清算指数(Wikipediaより)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%89%B9%E5%88%A5%E6%B8%85%E7%AE%97%E6%8C%87%E6%95%B0

市場参加者の不安心理

私自身、証券会社のディーラー時代から、あまり気にしていませんでした。

何故かというと、、、

「注意しなければならないポイントである」

という認識はあるのですが、そこにチャンスを見出せなかったのです。

毎回、事前に

「SQを無事通過できるか」
「SQ週は荒れる」
「SQが今後の相場の転換点になる」

など、マーケット関係者からのSQを懸念する解説を何度も聞いてきましたが、荒れた試しがなく、転換点になった記憶もないのです。

※別の理由で相場が動いたことは当然あると思います。

よく言われているのが、

「SQ週の水曜日は荒れる」
「魔の水曜日」

というものです。皆さんもインターネットで検索してみてください。過去記事がたくさん出てきます。

このメッセージを執筆している日がその水曜日だったのですが、

始値2万1,130.39円に対して、終値は2万1,129.72円でローソク足の実体ベースとなる部分については、

僅か「67銭」しか差がありませんでした。

日足の始値と終値が1円にも満たない変動幅というのも珍しいですが、これが市場参加者の不安心理を煽った結果です。

こういったことは先物取引が始まった1988年からずっと続いているのですね。

基本的に投資業界におけるアノマリーはアテになりません。

例えば、「ヒンデンブルグ・オーメン」などもそうですね。

▼ヒンデンブルグ・オーメンとは何か?
https://www.ifinance.ne.jp/learn/technical/hindenburg.html

事前に下落リスクを予想して身構えているような状況では、なかなか懸念したことは起こらないのです。

予想・予測できる情報とはこういうものなのです。

これが投資家心理というもので、

予想外のサプライズが起こるから、“大きな株価変動”となるのですね。

▼ネガティブサプライズ
https://www.ifinance.ne.jp/glossary/souba/sou295.html

市場参加者の8割以上が安心感を持った時が一番危険

結局は市場参加者(投資家)の8割以上が、安心感を持った時が一番危険なのでしょう。

個別銘柄でも同じことが起きています。

急騰している銘柄に対して、「もっと騰がるだろう」という強気心理の投資家が
8割を超えたところから上値が重くなります。

あなたが買ったところがほぼ高値でそこから急反落した経験はありませんか?

逆に多くの投資家が

「もっと下がりそうだ」
「もうこれ以上の損失に耐えられない」

と損切りしたところが底値で、そこから急反発したりします。

不安を解消した時点で、後悔することになるのです。

これが市場心理です。

専門家の相場解説や予想・予測情報に翻弄される市場参加者の投資行動が、相場を形成することになります。

「大衆と同じ行動では儲からない」ということです。

マーケットが開いている限り、
チャンスは何度もエンドレスに訪れます。

あなたの資産が今後も堅実に増えていくことをお祈りいたします。

今日の相場格言
「大衆は常に間違っている」


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