出来高(売買代金)と投資行動について解説

出来高減少と相場停滞の関係を解説

こんにちは。元ディーラーの佐藤茂利です。

専門家の話では出来高(売買代金)が増えないとなかなか相場が動かないという解説になっていますが、
相場が動かないから、そこにチャンスを見出すことができないので、市場参加者が減り、売買が少なくなるのです。

本日は「出来高(売買代金)と投資行動。」ということで、過去の相場を踏まえてお話していきます。

6/14(金)の日経平均株価は2万1,116.89円で引けました。

この週、月曜日の始値は2万1,095.40円ですから、その差は僅か21.49円です。

1週間、ほとんど動かなかったということです。

まさに“膠着状態”です。

デイトレで1週間の収支がマイナスだった投資家はホントに「お疲れ様」って感じです。^^;

専門家の話では出来高(売買代金)が増えないとなかなか相場が動かないという解説になっていますが、・・・逆でしょう。

相場が動かないから、そこにチャンスを見出すことができないので、市場参加者が減り、売買が少なくなるのです。

通常の投資家心理としては、株価が騰がれば買い、下がれば売りという投資行動になることが多くなりますし、

株価変動によって、新規の仕掛けや手仕舞いである利益確定・損切りを行ないますよね。

出来高(売買代金)の増減は、こういったすべての市場参加者の“投資行動の結果”でしょう。

地政学リスクと出来高増加の関係

例えば、昨晩の米国株式相場はNYダウで101ドルの上昇。

ホルムズ海峡近くで石油タンカー2隻が攻撃されたことで、原油価格が少し上昇し、日本株ついては地政学リスクから
一部の防衛関連銘柄が物色されていたようですが、

大きな変動にはなっていないようです。

こういった何らかのきっかけが、投資行動につながり、出来高(売買代金)が増えることになります。

ちなみに、タンカーが攻撃されたことで船株が少し売られていたようですが、こういった突発的な悪材料が出て急落していても、

「週末まで放置するのか?」

という極論の質問をいただくことがあります。

それは“新たな材料”であり、中長期トレンドをひっくり返してしまうような大きな要因であれば、直ぐ手仕舞いした方がいいです。

当然です。

 

特に決算発表などが、この類に入るのですが、当該銘柄に直接影響のある材料であれば、潔く撤退すべきでしょう。

それはもう“トレンドフォロー投資”ではなくなっています。

目先の雰囲気で判断しない投資判断を

ただし、仕掛けた株価位置が十分下落していて、需給的にも調整が済んでいる局面で、仕掛けているはずなので損失が軽微で済むという考え方です。

なお、極論の話ですし、その銘柄に直接関係のない要因の場合が多いです。

その場合は、状況が落ち着き需給が改善すれば、徐々に適正株価に戻っていく、

元のトレンドに戻りやすいということです。

目先の雰囲気で判断しない方がいいのです。

マーケットが開いている限り、チャンスは何度もエンドレスに訪れます。

あなたの資産が今後も堅実に増えていくことをお祈りいたします。

今日の相場格言
「閑散に売りなし」


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