【投資人生】経験を今後も活かせる、投資をやりましょう。

適正株価に戻るのが相場

こんにちは。元ディーラーの佐藤です。

少し前に私が、「マーケットが落ち着けば徐々に適正株価に戻るのが相場というもの」と解説した意味が分からない、という問い合わせがありました。

 

すべてが当て嵌まるわけではありませんが、今回のようなNYダウや日経平均など世界的な株価指数急落の影響で、多くの個別銘柄が連れ安した局面で起こるパターンです。

ほとんどの銘柄はNYダウや日経平均に採用されていない、株価指数に直接関係ない銘柄にも拘わらず、一緒に下落することが多いです。

 

これは多くの市場参加者が各セクターを代表する銘柄で構成されている株価指数を基準に相場を見ているので、この下落が不安要因となり、同調してリスク回避行動をとるからですね。

特にファンドなどの大口投資家がリスク回避のために、株式からキャッシュ(現金)に資金移動する際の保有株式数を減らす行動が、そのまま株価に影響してしまいます。

 

目先的には需給の悪化(売りたい投資家が増える)なので多くの銘柄が同じ動きになりますが、その売り注文が一巡すれば、下げ止まります。

その後は業績の良い銘柄や株価指標などで割安と判断できる銘柄は、チャンスと見た投資家からの買い注文が入ってきます。

いわゆる「押し目買い」です。

 

売る投資家と買う投資家の力関係が逆転すれば、当然、株価は反転しますよね。

今度はこれまでとは逆に安心感が広がり、上げれば買いたい衝動に駆られる投資家が追随してきます。

空売りの買い戻しも、このタイミングで入ってきますしね。

 

それが徐々にその局面での適正株価(多くの市場参加者の評価)に落ち着いてくるということです。

内容の良い銘柄から、買われるのは当たり前でしょう。

「業績が良いから買う」は間違い?

これは投資家心理と需給の関係から起こることですが、最初にリスクを負って買い向かった投資家だけが大きな恩恵を受けられるのであって、かなり騰がってから追いかけて買っても、また、高値掴みすることになってしまいます。

前に解説した「ジャンピング・キャッチ」です。

 

だから、その反転の初動に気づけるように常に値動きを注視することが重要になってくるのです。

ただ「業績が良いから兎に角、買う」というのではなく、株価位置やタイミングが重要なのです。

 

また、「逆張りテクニカル指標がボトムだから」というのも危険です。

ちゃんと値動きのサインを確認することが重要で、その作業を週足ベースでやっているのが私の独自ツールですね。

ちなみに・・・

以前のマーケットでは、こんな記事が話題になっていました。

▼ブラックロックも例に漏れず、資産運用会社の株価は10年で最悪の下げ
→ https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-12-27/PKETGO6JTSE801

▼ブラックロックが世界で500人削減、全体の3%-不透明感強まる中で
→ https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-01-10/PL4IQ26JTSE801

※ブラックロック(出典: フリー百科事典 ウィキペディアより
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%AD%E3%83%83%E3%82%AF

 

世界的に有名な資産運用会社(ファンド)でも、厳しい運用状況であることは株価状況を見てもわかるとおりです。

少し前から始まった経済や相場の先行き不安で、投資信託を保有している投資家からの解約が増えれば、それだけ換金売りが出ることになります。

これが相場の圧迫要因となり、株価が下落することでさらに解約に走る投資家が増えるのでしょう。

リスクから、いち早く逃げようとする投資家の行動が相場を押し下げ、それが悪循環になるのですね。

 

個人投資家の皆さんは、自分の投資成績が良くなかったからといって悲観することはないのです。

 

上述のような多くの投資家の投資行動によってたまたま、そういった相場局面になったというだけで、それらの投資行動が一巡すると、現在のようなリバウンド局面(チャンス)になるのです。

今、昨年の投資結果が良くなかったから、株式投資を止めようと考えている方がいるかもしれませんが、相場とはこういったことの繰り返しであり、常にリスクがチャンスに変わるわけなのです。

 

今回の経験を次に生かせるか否かは自分次第です。

 

特に反省点・修正点を自分自身で把握している人、昨年のマイナスを糧に前向きに受け止めている人は、

今後、この経験が生きる場面が必ずあることでしょう。

 

マーケットが開いている限り、諦めない限り、チャンスは何度でもあります。

2019年の自分自身に期待して、株式投資を愉しみましょう!

 

今日の相場格言
「自分のやったトレードから学ぼうとする人間は進歩する」


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