マーケット関係者、投資家は情報に振り回されている
さて、相場の方ですが、アノマリーとはスゴいですね。
「9~10月は暴落が起こりやすい」という解説をしていましたが、本当に起きてしまいました。
こんにちは。元ディーラーの佐藤です。
9月9日(金)のNYダウは400ドル近く急落しました。
結果論的には多くのマーケット解説者(専門家)が「9月中に米国の利上げはない」などという見方に偏っていたことの反動なのでしょう。
複数のFRB理事の発言がバラバラで、都度マーケットに影響を与えています。
これでは予想すること自体が無意味ですね。
マーケット関係者・投資家などは、常に情報に振り回されている状態です。
しかし、こういった海外市場の影響を受けた需給の悪化による下落は上昇トレンドを描いている個別銘柄にはチャンスになります。
値動きが教えてくれる流れとは?
上昇トレンド中であれば押し目を形成している場面なので、マーケットが落ち着けば自然に基の水準に戻っていきます。
情報やマーケットの雰囲気に影響されないように、個別銘柄の値動きを注視するようにしてください。
予想するより、値動きが教えてくれる流れ(トレンド)に乗るのです。
基本ロジックの再確認
需給的、値段的にピーク・ボトム圏にある状態の銘柄が、それまでのトレンドを否定したチャートになることで反転のサインとしています。
仕掛ける水準はリスクの少ない局面であることを再確認しながら、毎週末毎のチャートで終値の位置をチェックしてください。
明確にレンジが切り下(上)がり、元のトレンドに戻るような場合を除いては、手仕舞いではなくHOLDという選択も必要です。
・参考税柄
8月19日(金)→ 9月9日(金)
買い転換(スローストキャスティクス30%以下)
3823 (株)アクロディア
2458 (株)夢テクノロジー
3458 (株)シーアールイー
5301 東海カーボン(株)
3916 デジタル・インフォメーション・テクノロジー(株)
9697 (株)カプコン
7467 萩原電気(株)
【注1】一時的な「高値・安値」を基準にすればもっと多いのですが、週末終値で判断する上ではローソク足のヒゲ部分は無視することにします。
【注2】基本ロジックの指値では約定できない銘柄も含まれています。
【注3】ETF・REITは除外しています。
おまけ
日経平均株価は昨年夏に高値を付けてから右肩下がりのチャートになっており、その他多くの個別銘柄も同様に上値・下値を切り下げる下降トレンドを形成しています。
今、「買い」で仕掛ける場合、時間軸を長くすると「逆張り」になってしまう銘柄が多いので、上値を追いかけるような右肩上がりの銘柄でない限りは、出来るだけ早めに利益確定をお勧めしています。
昨年までのアベノミクス相場のような相場展開であれば多少高いところを買ってしまっても利益になりましたが、今は「塩漬け」になってしまうことが多いのです。
高くなった水準を買うとこのような結果になってしまうので、十分下げ切った銘柄のみに注目して仕掛けることが「塩漬け株」を作らない最善の方法なのです。
しかし、高値をつけた後の「初押し」という状態の銘柄もあります。
長期チャート的には下降トレンドを形成し始めたように見えますが、高値から下押したことで目先筋の建玉が篩にかけられ、需給整理がついた場面で反転すると、再度高値を狙うイメージになります。
このように下値を切り上げながら上値も切り上げるパターンが大化け株になっていくのです。
もしこの後、高値を取ることができなければ上値・下値を切り下げながら下降トレンドを描くことになります。
大きな流れをパターン化して見ることが大切なのです。
寿スピリッツ(2222)
例えば『寿スピリッツ(2222)』のチャートを見てください。
7月に3,625円の高値を付けてから急落しています。
急上昇の反動ですね。
現在は4月下旬から5月にかけて2,100円処で抵抗した水準と同じところでリバーサルが出現しました。
スローストキャスティクスもボトム圏です。
一応、条件は揃っています。
今後、どのような展開になるか注目していきたいと思います。
ちなみに「買い」を推奨しているワケではありません。
需給の整理がついていなければ1,500円程度まで下がるかもしれないリスクのある銘柄だと思います。
たくさんのパターンから、より確実な売買をするために個別銘柄毎のクセを見つけることが成果をあげる秘訣です。
自分を信じて、自分で売買の判断できる個人投資家になり、株式投資で人生を豊かにして、周りの人も幸せにしてあげましょう!