【休むも相場?】日経平均2万円の攻防から考えるべきこと。

なかなか厳しい相場です

こんにちは。元ディーラーの佐藤です。

12/21(金)の日経平均株価は2万0,166.19円で引けました。

 

次の下値支持水準と見ていた2万0,300円処は単なる通過点になってしまい、本日の安値は2万0,006.67円ですから、2万円の節目を辛うじてキープしたという状況です。

 

現物買いが主体の個人投資家には、かなり厳しい相場展開になっています。

信用取引でレバレッジを賭けている投資家は、もっと厳しい状況でしょう。

 

これも『相場』です。事実(結果)を受け入れるしかありません。

 

下落の要因は、米連邦公開市場委員会(FOMC)の追加利上げ決定を受け、景気減速が警戒され米国株が続落。

来年(2019年)の利上げ見通しは前回の3回から2回に減少したが、2020年には、なお1回の利上げを見込んでいるということです。

 

日銀はというと、金融政策決定会合で“現状維持”を決めました。

金融緩和政策を続けるようです。

 

この景気の状態では、米国のように利上げはできないでしょう。

 

来年は消費税も増税となりますからここで金融政策を引き締めると、世界景気にも影響するくらいの暴落になってしまいかねません。

何れにしても、株価動向を見る限り、市場の受け止め方は、良くないようですね。

 

チャート的には日経平均を筆頭に多くの個別銘柄も、10月の急落から長期トレンドが下落基調となってしまい、小さなリバウンドを繰り返しながら、上値・下値を切り下げる展開が続いています。

12/21に辛うじて留まった2万円の節目もある程度はもみ合う水準でしょうが、2万円を割れたから云々ではなく、割れた後の展開が重要になってきます。

 

2つの仕掛け

 

日経平均が2万円の節目を割れたから、株式相場がダメなのではなく、信用取引の追い証発生によるロスカットや評価損に耐えられず、安心を手に入れたい投資家の投げ売りを拾うチャンスになる場面でもあります。

この場合、、、目先(短期リバウンド)で考えるやり方と、ファンダメンタルズ重視の仕掛けがあります。

前者は需給的・テクニカル的な要素が強く、後者は業績が良く、将来に期待できる銘柄の下値を丹念に拾うイメージになります。

※ファンダメンタルズ分析(コトバンクより)

 

特に需給的な目先調整が終わった後に新たな資金が入ってくるのは、業績が良く割安になっている銘柄ですが、下落相場では心理的に消極的になっているので、なかなか勇気を出して買うことができないのです。

相場というものは、いくらファンダメンタルズが良くても下がりますし需給には勝てないのです。

 

では、なぜ、

・ファンダメンタルズ分析だけでは勝てないのか?

・テクニカル分析だけでは勝てないのか?

ということなのですが、すべては市場参加者(多くの投資家)が決めることだからです。

 

両方が一致するタイミングで仕掛けることが望ましいのですが、一般的な投資心理としては、どちらかにバイアスが掛かってしまいます。

だから、、、だからこそ、それらを両方を反映した売買の「結果」で判断するしかないのです。

 

週1副業投資術の考え方は、『すでに大きく上昇している銘柄の上値を追いかけて買わない』という考え方です。

常に押し目を拾うスタンスになります。

 

どんなに業績が良く将来性のある魅力的な銘柄でも、仕掛けのタイミングや株価位置、局面を間違えると、期待した成果をあげることができません。

だから、こういった外部環境の悪化による連動安の場面は、“絶好の拾い場”になる銘柄があるのです。

 

NYダウの急落と一緒に損切りさせられていては、いつまで経っても相場に振り回されることになります。

逆に業績が悪い株でもタイミングが合えば、利益を得ることは可能なのです。

 

「評価損に耐えろ!」と言っているわけではなく、「下落相場でもチャンスはある!」ということです。

 

どうしてもネガティブな相場解説を見聞きしてしまうと、マイナス思考になってしまいますが、ポジティブに考えることが大切なのです。

 

例えば、今回のようなNYダウの急落を見て、翌日の大幅安を覚悟して東京市場の寄り付きを見ると、

「想定していたよりも下がっていない」

「損切りになったが、思ったより実損が少なくて済んだ」

ということになります。

 

仕掛けた水準が十分調整が済んだ局面であれば、リスクを軽減できたことになります。

 

しかし、ほとんどの個人投資家の状況は、事前に陰転サインが出ていたにも拘らず、ロスカット(手仕舞い)できずに、さらに下落したところで損切りすることになった、もしくは評価損の拡大という結果ではないでしょうか。

これだけ下がったのだから、多少はリバウンドするのではないか、という淡い期待で損切りを躊躇してしまうパターンが多いのですが、機械的に判断・行動していかないと、塩漬け株を作ることになります。

 

初めから、長期投資で評価損を許容している場合は問題ありませんが、そのような投資行動はなかなか取れないものです。

10月の急落の後、株式市場の“大きな流れ”が変わろうとしている局面であることはお伝えしていました。

「休むも相場」

株価水準的にも運用資金のすべてを投入せず、キャッシュを高めておくべき時期であるとも言ってきました。

 

勉強合宿を開きました。

直近、合宿では、オブザーバーの方に、信用取引の「売り新規とは」という内容で、事例を交えてわかりやすく解説していただきました。

セミナーの詳細は

・売りの使い方
・暴落に備える
・良い会社は買い、悪い会社は売る
・値下がり益を狙う「ショートセル」
・権利落ち前後の売りの使い方
・一般信用と制度信用、どちらを使うか
・ロング・ショート戦略
・つなぎ売り(活用事例)
評価損を抱えている時のつなぎ、評価益の時の利益確定前のつなぎ

・・・

週1副業投資術における、「売り新規」のエントリータイミングなども少し触れました。

 

何も解らずとにかく実践で覚えるというやり方もありますが、仕掛け後の判断をすることができないでしょうから、自分がやろうとしていることをしっかり理解した上でトライすることが大切です。

「空売り」
「つなぎ売り」
「ヘッジ売り」

これらについては、直近相場のように大きく下落した後ではなく、下げ始めでの仕掛けが重要になります。

 

なお、今回の急落も、常に買い目線で相場を考えている投資家には厳しい相場ですが、売り新規で仕掛けている投資家からすれば、大きな利益(評価益)になっているのですから、マーケットが開いている限り、チャンスはたくさんあるということになります。

 

自分を信じて、自分で売買の判断できる個人投資家になり、株式投資で心が豊かになる人生にしましょう!

 

今日の相場格言
「需給はあらゆる材料に優先する」



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