追証を求められている？
こんにちは。元ディーラーの佐藤です。
米中の貿易摩擦問題の影響で急落している株式市場ですが、チャート的には2万1,000円処の“下値支持ライン”で下げ止まっています。
この後の展開も、取り敢えずはこの両国の出方次第ということなのでしょう。
また、多くの個別銘柄も日経平均同様、急反落となっていますが、信用取引で株式投資を行っている個人投資家の一部は「追加保証金」を求められている状況かと思います。
所謂、「追い証」の発生です。
特に流動性の低い新興市場の銘柄の方が追い証が発生しやすいようです。
なぜかというと、、、
東証一部のあまり値動きが大きくない大型株を好んで売買する投資家は、現物取引で堅実な投資スタイルになります。
しかし、資金に余裕のない投資家は短期での急騰を期待できる銘柄に投資しますから、どうしても時価総額の“小さな新興市場の銘柄”を選びます。
現在のような下値不安のある局面では、買い注文が少ないため、売り注文に対する受け皿がなく、株価だけ大きく下落することになります。
バーゲンハンティング
このような状況で追い証が発生し、この追加の保証金を入金することができない投資家は、証券会社により建玉の処分（強制決済）ということになります。
この強制決済の処分売りは信用取引を行っている投資家を守るためにあるのですが、株価位置や対等する注文状況などを考慮せず、強制的に反対売買が執行されるため、思わぬバーゲンハンティングとなることが多いのです。
『強制決済』＝『成り行きで処分』
ということですから、内容の良い銘柄を安値圏で拾うことができるチャンスでもあります。
基本的に週１副業投資術は中長期トレンドに沿った週足（月足）ベースの判断基準なので、信用取引ではなく現物取引で行っているかたがほとんどであると思います。
さらに言うと、、、
仕掛ける場面が株価位置的に十分下落していて、需給的にも調整が済んだ局面であるはずなので、追い証が発生するような状況ではないと思います。
現在、追加保証金が必要になっている投資家は、信用取引でレバレッジをかけた取引をしている投資家ですね。
▼レバレッジ（コトバンクより）
→ https://kotobank.jp/word/%E3%83%AC%E3%83%90%E3%83%AC%E3%83%83%E3%82%B8-661865
株式投資に限らずですが、投資を行う上では資金に余裕がないと、冷静な判断ができなくなります。
適正価格に戻る
今回のような、保有している銘柄に直接関係のない外部環境の影響による一時的な下落については、状況が落ち着けば、元の適正水準に戻る銘柄が多いのです。
実際、週半ばまでは安かった銘柄で、週末には元の水準に戻っている銘柄があります。
これは目先の需給が改善した後の展開によくあることです。
追い証による強制決済やネガティブな情報に翻弄された投資家による損切り、目先の需給調整が終わった場面です。
私は基本的に現物取引なので、幸いにも強制決済となった経験がないのですが、とても残念な状況なのでしょう。。。
なぜならば、自分自身が上がると思って購入していたわけすから、予想に反して下落した場合は仕方がないのですが、その銘柄が強制決済後に反転上昇することがよくあり、大きな後悔となります。
“自分が損切りしたところが底”
ということはよくあります。
そうですよね。
上がると予想（期待）していた銘柄ですから、それなりの株価変動になる可能性は高くなります。
しかし、タイミングを間違えたり、想外の展開になると信用取引では証券会社側にルールに則って強制執行されることになりますから、後悔しても始まりません。
これが信用取引のデメリットであると言えます。
現物取引を行っている投資家に強制決済はありませんから、当該銘柄が倒産でもしない限り、保有し続ければ、利益になるチャンスがあるわけです。
極論を言えば、途中で損切りせず、利益になるまで保有し続ければ１００％利益になるということです。
つまり、勝率１００％のトレードです。
結論としては、投資家自身が勝ち負けの最終判断をしているので、この数値をコントロールすることは簡単であるということです。
【おまけ】
▼インタビュー：消費増税凍結必要、実施なら日本発リーマン級危機も＝本田氏
→ https://jp.reuters.com/article/honda-etsuro-interview-idJPKCN1SM12Z▼消費増税延期論に市場は二分、衆参同日選の口実づくりとの見方も
→ https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-05-17/PRMYTV6S972A01
自分を信じて、自分で売買の判断できる個人投資家になり、株式投資で心が豊かになる人生にしましょう
今日の相場格言
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