逆行現象と相場の真実
こんにちは。元ディーラーの佐藤茂利です。
優秀な方々がいろいろな情報や知識、経験を駆使して見通しを立てても、ほとんど当たらないですし、
経済をコントロールできるのなら、暴落なども起こらない・・・
本日は、「優秀な人」の予想が当たるわけではないというテーマで、
過去の相場も交えてお話したいと思います。
3/8(金)の日経平均株価は2万1,025.56円で引けました。前日比では430円安となっています。
週足ベースでは陰転リバーサルの出現です。
ちょうど1ヶ月前の2/8(金)も400円安で、週足は陰転リバ-サルの出現となりましたが、これがダマシとなって、翌週には再陽転リバーサルが出現し、リバウンド相場が続くこととなりました。
前回との違いは月足が先月(2月)陽転しているので、
●週足(中期)では下降トレンド
●月足(長期)では上昇トレンド
という状況です。
ダイバージェンスとは少し違うかもしれませんが、
“逆行現象”と言えばわかりやすいでしょうか。
優秀な人の予想と翻弄される個人投資家たち
テクニカル分析の数値と実際の株価が反対方向を示している感じでしょうか。
時間軸によって、トレンド方向が違う状態です。
こういった場合は、自分の売買している時間軸で判断していかなければいけません。
それまでの流れ、株価位置、局面の確認が重要です。
また、これは日経平均の話ですから、個別の銘柄と同じと考えない方がいいです。
確かに相場環境という意味では、指数は大きな影響があることは否定できません。
ただし、マーケット関係者の解説では今回のリバウンド相場のけん引役が、
「短期投資家である」ということも言われています。
目先でコロコロ投資判断を変える市場参加者に多くの個人投資家が翻弄されているのです。
マネックス証券のチーフ・ストラテジストの広木さんが、興味深い内容のレポートを書いています。
それをシェアしたいと思いますので、お時間ある際に読んでみてください。
▼優秀な人の予想が当たるわけではない
https://media.monex.co.jp/articles/-/11134
株価は市場参加者の動きの結果
全くそのとおりで、優秀な方々がいろいろな情報や知識、経験を駆使して見通しを立てても、ほとんど当たらないですし、
経済をコントロールできるのなら、暴落なども起こらないでしょう。
過去の世界恐慌やリーマンショックなども起こらなかったでしょうね。^^;
しかし、現実は想定外が頻繁に起こりますし、金融政策で経済をコントロールできていません。
結局、どんなに優秀な人たちが予想・予測をしても想定どおりにならないのですから、
一般人である私たちが、世界経済を見据えながら相場予想をしても、余計当たらないでしょう。
いや、確率論で言えば1/2です。笑
最後の方に、「中央銀行の優秀なスタッフを信じるなら買い場だろう」と言っていますが、
『広木さんの言っている時間軸とみなさんが投資している時間軸が同じかどうか・・・』
ということも重要なポイントです。
例えば、投資対象となる個別銘柄を選ぶ際に業績などをしっかり調べて、結論付けできる方はやればいいと思います。
自信を持って、エンターキーを押す(資金投入する)ことができるでしょう。
しかし、それが当たるかどうかは時間軸も含めた相場次第です。
当時、日経平均が430円安したにも拘らず、上昇している銘柄はたくさんありますし、ネガティブな業績発表を受けて午前は安かったのに大引けでは大幅高になっていた銘柄もありました。
●なぜ、そのようなことが起きるのでしょう?
それは「株価」と言うのが、すべての市場参加者が決めることだから、です。
ですから、私は予想するのではなく、すべて投資家の売買の結果で判断していくしかないと言っているのです。
そして、今回のリバウンド相場でも確認できたとおり、トレンドというものは、“ある一定の期間続く”ということです。
そのトレンドに乗ることで得られるチャンスがストレスの掛からないローリスク投資であると考えます。
今後も株式投資を愉しみましょう!
今日の相場格言 「財界の見通しより、相場の足取り」
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